湿度センサ・温湿度計・露点測定・浮遊粒子計測の神栄テクノロジー株式会社

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よくあるご質問(FAQ)

湿度計は、どのくらいの期間で、校正を行うべきですか?

「使用環境や使用頻度によります。但し、どんなに優しい環境でも1年に1回は、校正を行う事を推奨しています。」

JIS Z 8103:2000 のJIS計測用語の定義において、校正とは『計器又は測定系の示す値、若しくは実量器又は標準物質の表す値と、標準によって実現される値との間の関係を確定する一連の作業。備考 : 校正には,計器を調整して誤差を修正することは含まない。』と説明されています。

高分子センサタイプの湿度計は、感湿部が化学物質でできており、経年変化は避けられません。ちょっとした汚れや、微量の化学成分の付着など、様々な因子が変化要因となり得るため、防ぎようがありません。たとえば、出荷時のスペックが+/- 1%rhという精度を謳っていても、1年後に校正に出してみると、標準器に対して+/- 1.5%rhの器差が確認された、なんてことは、ざらに起こります。
※校正結果にて示される器差は、製品そのものの状態以外にも影響する要因が数多くあるため、一概にスペックとの比較を行うことは難しいですが。

では、どのように校正計画を立てれば良いのでしょうか?経年変化がどのくらい起こる可能性があるか、というファクターを定量化することはほぼ不可能です。よって、万が一、校正結果が許容できる幅を超えてしまった場合に、過去の計測結果を遡って対応できるか、という点に焦点を置くべきです。

たとえば、製造ラインに湿度計を設置し、50%rh +/-3%rh以内に相対湿度が保たれていることを品質管理上の要求事項とし、全ての製品において相対湿度が適切であったことを記録すると仮定します。2011年4月に、その湿度計の校正を行った際は、器差が-1.0%rhという結果であったため、当然、2011年4月以前の測定に問題がなかったと判断できます。
しかし、2012年4月に校正すると、-3.2%rhという校正結果が出てしまいました。となると、これまで毎日50%rh前後で表示されていた相対湿度は、実は46.8%rh以下だったのか?という可能性が生じます。特に、医薬品の製造現場では、そのような可能性というリスクが生じた瞬間に、その湿度計の監視の元に製造された製品が全て、ロットアウトとなる可能性に直面します。

校正結果は、それまでに行った過去の測定結果の信頼性の裏付けを行うことであって、未来の測定結果を担保するものではありません。何度か校正を定期的に繰り返すうちに、ある一定期間でどのくらいの器差が発生する可能性があるのか、傾向を把握することはできるかもしれませんが、決して、定量化し保証できるものではないのです。言い換えれば、導入当初のうちは、短い間隔で校正を行い、自社の利用方法におけるお手持ちの湿度計の変化傾向を把握することに努め、経年変化のリスクが少ないと判断できれば、徐々に校正の間隔を延ばす、といった措置を検討する余地があると言えます。

お手元の計測器やセンサを、どのような場所で、どのような用途で使うのか、もし何かあった場合の遡及措置は、どこまで可能なのか、こういったファクターを分析し、校正計画は立てるべきです。ただ、どんなに優しい環境においても、製品の現状を確認する意味では、1年に1回は校正を行うべきではないでしょうか?

2013年2月26日

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