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INVESTOR BRIEFING ご質問への回答【2024年②】2024年12月11日に開催しました野村インベスター・リレーションズ(株) 個人投資家向け会社説明会にていただきましたご質問に回答いたします。
なお、類似するご質問につきましては、まとめて記載させていただいておりますので、ご了承ください。
2024年12月11日に開催しました野村インベスター・リレーションズ(株) 個人投資家向け会社説明会にて
いただきましたご質問に回答いたします。
なお、類似するご質問につきましては、まとめて記載させていただいておりますので、ご了承ください。
説明会で回答したご質問
1世紀を超える歴史を持っている最大の理由を教えてください。
1世紀を超えると同時に3世紀にわたるという137年の長い歴史を紐解くと、時代の変化に応じて事業を転換してきたことが、これまで会社が続いてきた大きな要因ではないかと考えています。
元々は生糸問屋から始まり、生糸の製造にも進出しましたが、第2次世界大戦中に生糸が国の管理下に入り事業ができなくなった際、戦後の需要拡大を見据えてコンデンサの製造を行うことになりました。また、1980年代に行った生糸製造からの撤退は、大きな決断となりました。
一方で1971年に開始した冷凍食品事業は、当初は数人で細々と始めた事業でしたが、今では売上高の6割超を占める主力事業へと成長しました。
複数の事業を手掛けていたことで、事業転換も行いやすかったのではないかと思われます。
成長戦略について教えてください。
主力の国内冷凍食品事業のさらなる収益力強化と、電子事業において高収益事業モデルへの転換を成し遂げて成長軌道に乗せることがカギになると考えています。
国内冷凍食品事業については、強みである強固なサプライチェーンと独自の品質管理体制をさらに強化していきます。仕入調達面では、東南アジアを中心に調達地域や商品の多様化を進め、品質管理の取組みも強化していきます。また、販売面でも、物流機能のさらなる強化に注力し、国内冷凍食品事業の業容拡大を図ってまいります。
電子事業においては、まずメディパルグループと進めている医薬品物流分野での事業基盤を早期に固めていきたいと考えています。また、従来は、空気清浄機に搭載されるホコリセンサや湿度センサのように、民生分野における家電製品向けなどの電子部品が収益の中心となっていましたが、今後は産業分野で使用される計測機器へと軸足を移し、さらにはセンサや計測機器を使用したサービスやシステムの提供も拡大することで、高収益事業への転換を加速していきます。これらの取組みにより、電子事業の収益力を回復し、将来の成長へとつながる基盤を固めていきたいと考えています。
以上に加えて、新規事業や新たなビジネスモデルの開発にも注力しています。社会課題の解決やサステナブルな社会の実現に貢献すると同時に収益拡大にもつながる事業の多様化を目指して、専任の部署を設けて取組んでおります。
株主還元策(配当方針・施策や株主優待)について説明してください。
当社では、従来から、株主の皆さまへの利益還元を経営の最重要課題と位置付けておりますが、これまでは配当性向などの数値基準は設けていませんでした。2024年4月にスタートした新たな中期経営計画では、配当性向の目標を各年度30%程度と設定して、利益に応じた株主還元の考え方をより明確にしました。
通期決算の当期純利益に基づいた配当という位置付けでありますので、現在は年1回、期末配当のみのとさせていただいております。したがって、今回の中期経営計画に基づく株主還元としましては、2025年3月期、2026年3月期、2027年3月期に関する期末配当において、実現することとなります。
株主還元としては、配当を基本としていることから、株主優待制度については実施しておらず、現時点では導入する予定はございません。
前期(2024年3月期)の配当性向は約20%でしたが、当期は30%近くまで引き上げたことで、10円増配の1株当たり90円を予定しています。今後は、中期経営計画に則り利益を伸長させることで、増配を継続していきたいと考えていますので、ご理解くださいますようお願い申しあげます。
為替変動の影響、円安の影響度合いについて教えてください。
当社の場合、輸出よりも輸入の比率が相当高いことから、特に主力の国内冷凍食品事業では、円安の場合は、仕入コストの増加につながり、一般的にはマイナスの影響となります。ただし、為替変動については、短期的には為替予約によるヘッジを行い、影響を低減するとともに、販売価格への転嫁を適宜進めていきますので、これらの効果とタイミングにより影響は変わってきます。
一方、円高は仕入コストの低減につながり、一般的に輸入にはプラスの影響となりますが、末端市場からの圧力によって顧客より値下げ要請を受ける可能性もあります。したがって、円高メリットをずっと継続できるというわけではありません。
また、輸出事業や海外事業において、反対の影響が出ることもあります。
以上のように、様々な要因が組み合わされていますので、一概にどの程度の影響が出るか、ということを言うことは難しいですが、為替動向に合わせて、マイナスの影響は最少化し、可能なかぎりメリットを享受できるよう対処してまいります。
最近の経営状況は好調のようですが、原因や今後の見通し等を教えてください。
2018年度と2019年度は当期赤字を計上するなど、業績が低位で推移した時期もありました。これは、複数の不採算事業を抱えていたことにより経常利益が悪化したことや、不採算事業にかかる減損損失(特別損失)の計上があったことが一因です。また、特別損失としては、コンデンサの取引に関する行政調査や民事訴訟に対応するための弁護士報酬など多額の訴訟関連損失の計上もありました。
しかしながら、2019年度以降、不採算事業からの撤退による構造改革を進めたことから業績が回復し、さらに前期(2023年度)は、円安等による仕入コスト上昇はあったものの価格転嫁を進められたことで、収益が大きく伸長いたしました。訴訟関連損失についても、長年利益を圧迫してきましたが、大きな要因となっていた米国での民事訴訟がすべて終結したことで、安定的に収益を計上できる体質に転換しました。
今後につきましては、当期は人件費や物流費などの経費の増加を見込むことに加え、前期に計上した為替差益の計上を見込まず、減益の予想となっていますが、来期以降は増益が続けられるよう、中期経営計画に基づく各施策を実行しているところです。
同業他社と比較した強みについて教えてください。
当社グループは、「商社機能」と「製造部門」をあわせ持つ「ハイブリッド型」が特長です。食品・物資・電子と新たな事業開発を通して、人々の暮らしに関わる様々な事業を手掛けて、それぞれの業界の好不調の影響を分散できる独自の事業構造としています。
また、商社機能においても、単に商品を右から左へと動かすということではなく、自社で商品開発を行い、協力工場との信頼関係をベースに、生産管理や品質管理を徹底するといったモノづくりに重点をおいています。
製造部門については、まさにニッチな分野を手掛けており、センサ分野では、ホコリセンサ、湿度センサはいずれも世界トップクラス、試験機分野でも、日本で唯一の落下・衝撃試験装置メーカーとして国内トップシェア、スマートフォンなどの軽量モバイル機器用落下試験機では世界トップシェアを誇っています。このように、独自の技術力で他社にはない製品を開発し、さらにはセンサ・計測機器メーカーとして信頼性の高いシステムやサービスの提供も行えることが大きな強みとなっています。
今期の業績予想について、達成できるのでしょうか。
上期の状況としましては、食品関連の冷凍食品分野において、為替変動の影響を受けた仕入コスト上昇に対する販売価格の調整が結果的に限定的となってしまい、利益率が低下した影響や、物資関連の海外防災関連分野における新たな現地調査案件の開始が当該国の事情によりかなり遅れているということもあり、2024年5月10日に公表した通期連結業績予想に対して、各利益が想定していたほどには伸長しませんでした。
一方下期は、冷凍食品分野における販売価格の調整が進むであろうことや、海外防災関連分野の現地調査案件が下期には開始できることを見込んでおります。また、冷凍食品分野については例年の傾向として、営業日数の関係や行楽シーズン・年末年始と繁忙期が多いということもあり、その他の要因も含めて、下期は上期よりも収益が伸長すると見込んでおります。
今後、急激な為替変動が生じた場合には、短期的な影響が強く出る可能性もありますが、現時点での見通しとしましては、通期予想との大幅なかい離は生じないものと見込んでおります。
事業の相乗効果は見いだせていますか。
まず、多くの事業分野を手掛けている点については、歴史の変遷を経る中で生き残るために事業を拡げ、あるいは取捨選択した結果、現在の事業構成に至っているという次第です。商社とメーカーのハイブリッド型という独自の事業構造をとっているわけですが、複数の事業を行うことで、それぞれの業界の好不調の影響を分散できるというメリットがあると考えております。
シナジー、事業間の連携ということでは、例えば、試験機については、電子部門が製造・校正の機能を、物資部門が商社機能として輸出販売を担うといったそれぞれの得意分野に特化した対応も行っています。
このほか、HACCP(ハサップ)の導入で温度管理が重要視されている食品業界に、クラウド型温度監視システムで実績のある電子部門がアプローチするなど、業界の垣根を超えた展開も、今後の可能性を拡げられるものと考えております。
自己資本利益率の向上に対する考え方を教えてください。
自己資本利益率(ROE)につきましては、本年4月にスタートした新たな中期経営計画において、最終年度となる2026年度に15%以上を維持することを目標として掲げています。
前期(2023年度)までより低下することとなりますが、これは、これまで業績悪化により、ROEの計算上、分母となる自己資本が目減りしていたことで、ROEが押し上げられていたことによります。自己資本は徐々に回復していて、この中期経営計画期間中にさらに改善させる計画ですので、ROEの数値は低下していく見込みではありますが、株主資本コストを大きく上回る水準を維持することを意図したものです。
ROEの計算で分子となる当期純利益については、中期経営計画の経常利益目標をベースとして拡大を目指してまいります。
その他いただいたご質問
物価高騰の影響はいかがでしょうか。
円安に伴う輸入仕入コストや物流コスト等の上昇については、適宜、販売価格への転嫁を進めておりますが、事業により、転嫁できる幅や時期は様々です。
最も影響が大きい主力の国内冷凍食品事業につきましては、一定の利益が確保できるよう、順次、お客様との交渉を行い、販売価格への転嫁を進めております。また、食品市場においては、コスト削減のためのサイズダウンなどによる使用数量減少の動きがあり、特に水産品が価格上昇による消費減退の影響を大きく受けていますが、新規販路の開拓を進めるなど、販売数量の維持・拡大にも取組んでおります。
このほか、農産事業についても、ナッツ類の販売価格上昇による消費減退の影響が出ています。
セクターごとの成長性と、電子事業の今後の見通しをお聞きしたいです。
食品関連では、特に国内冷凍食品事業で冷凍食品の今後のさらなる需要拡大を取り込み、収益を伸長させることを目指しています。
また、電子関連の回復・伸長が重要であると考えています。民生・家電用途から産業・物流・車載用途向けへのシフト、高付加価値な製品・システム・サービスの拡充、医薬品物流分野における安定的な収益基盤の確立など、収益力回復と将来の成長に向けて高収益事業モデルへの転換を加速しています。新たに開発した吸収分光式の水分計測機器や粒子測定機器については、当期においても順調に販売が拡大しております。
物資関連は、海外防災コンサルティング事業の継続的な受注や北米向け等の輸出拡大、建築金物事業での製品開発など、安定的に収益貢献できるよう事業基盤を強化し、事業開発関連では、育成事業の成長や新規事業の開発により早期の黒字化を目指します。
海外展開についてご教示ください。
海外においては、アジアを中心に支店・海外事務所や現地法人を設け、仕入調達や生産・品質管理、製造や販売を行っています。
まず、中国の現地法人では、冷凍食品や落花生などの農産品、繊維製品の生産・品質管理を担うとともに、冷凍食品については、中国本土における販売や香港への輸出も行っています。香港では、中国から輸入した冷凍食品や日本産食品の販売を行っています。ベトナムとタイの海外事務所では、冷凍食品の生産・品質管理を担っています。
マレーシアの現地法人は、最適地生産・最適地販売の観点から、コンデンサの製造と日本・東南アジア・香港などへの販売を行っています。アゼルバイジャンにある海外事務所は、現地における海外防災コンサルティング事業の活動拠点となっています。米国にある現地法人は、北米を中心に、日本製の高性能な各種試験機、ベアリングを販売しています。
また、海外にある代理店を通じて、電子事業の各種センサ・計測機器・試験機や物資事業の歯ブラシなどを販売しており、仕入調達から販売までのグローバルなサプライチェーンを構築しております。
株価を上昇させるための具体的な施策をお聞かせください。
2024年4月にスタートした新たな中期経営計画において、3年後となる2027年3月末にPERを12倍以上とする目標を掲げています。なお、ROEについても15%以上を維持することを目標としており、単純に計算するとPBR(=ROE×PER)は1.8倍となります。現状、PBRは1倍を割っており、株価を上げる必要があると考えています。
まずは業績の安定・拡大が重要であり、今後も好調な業績と配当を継続し、しっかりと実績で示していくことが必要と考えます。また、2024年5月に中期経営計画の詳細を開示しましたが、決算説明資料も含めた情報発信や投資家向け説明会の実施などにより、当社の考えをしっかりとお伝えしていくことも大事と考えています。まだ当社の認知度が十分ではない面があり、さらに積極的な情報発信を検討してまいります。
好調な業績とこれを背景としたIRの強化により市場での認知度を高めることなどで当社株式の取引を活性化し、株価・PBRの上昇につなげていきたいと考えています。
持続可能な社会への取組み(サステナビリティの取組み)について説明してください。
サステナビリティの取組みについては、重要な経営テーマとして推進していくこととしています。その基礎となる考え方を示すものとして、「神栄グループサステナビリティ基本方針」を定めています。この基本方針のもと、当社グループのサステナビリティ活動全般を統括管理する常設の機関として、サステナビリティ推進委員会を設置しております。
また、企業として社会的責任を果たすとともに持続的成長を目指すために取組むべきと考える重要度の高い課題である「マテリアリティ」を取締役会において決議しています。このマテリアリティは、ステークホルダーであるお取引先・大株主・従業員などへのヒアリングを経たうえで決定したものです。
各マテリアリティについては、中期的な取組目標を設定したうえで、アクションプランを策定し、アクションプランに基づき取組みを進めています。各取組みについては、経営理念やパーパスに基づき、事業拡大や事業創出、事業を通じた社会貢献の実現を目指すものです。
例えば、食品事業では、長期保存などの冷凍食品の特性を活かした食品ロスの低減や食品の安定的な供給といった環境と社会の両面での貢献を行うことができます。電子事業では、試験機事業における包装材料の削減という環境面での貢献や、社会的に意義の高い医薬品の品質・有効性・安全性の確保への貢献が事業拡大と結び付いています。
社員のモチベーションを上げる仕組みはいかがでしょうか。
本年4月にスタートした新たな中期経営計画において、基本方針に「人的資本経営の推進と機会付与による人材力拡充や次世代育成・登用による事業承継の基盤づくり」を掲げ、社長を委員長とする「人的資本経営推進委員会」を設置し、経営主導で取組みを行っております。
社員が「働きやすさ」と「仕事のやりがい」を実感し、持てる力を最大限発揮できる環境づくりにより、当社グループの持続的成長につなげるべく、社員が自分自身や環境に影響を及ぼす先見的・変革的な行動を自ら取ることができるプロアクティブな人材へと成長し活躍することができるよう、社員のやりがいや多様な働き方などにおいて満足度を高め、会社と社員が互いの期待に応え続ける関係の構築を推進しています。
そのために、様々な事情を抱えながらも働き続けることを可能とするための在宅勤務制度や、法令の水準を上回る育児・介護における休業および所定労働時間短縮制度、休暇制度の充実など、柔軟で働きやすい環境を整備するとともに、能力開発の面では、数値目標として1人当たりの年間教育・研修費を50,000円以上と設定し、会社が提供する教育に加え、個人の意欲に基づく自己啓発に対する支援を拡充させております。
さらには、2年連続でベースアップを行い、2年累計で管理職を含む正社員の基本賃金を一律、月額18,000円引き上げました。
おかげさまで、本年2月に実施しましたエンゲージメントサーベイにおいて、エンゲージメント総合指数は良好な結果となりました。引き続き人的資本経営の各種取組みを推進することで、さらなる社員のモチベーションアップにつなげてまいります。
社名露出の施策、知名度アップの施策について教えてください。
当社グループの事業は企業との取引、いわゆる「B to B」が中心となっていますので、一般消費者に広く知られていないことは課題と考えております。今回のようなオンラインでの説明会も知名度アップの施策の1つではありますが、ウェブサイトにおけるコンテンツ充実やメールマガジンの配信、ブログやSNSの活用など、多様な手段で情報発信を拡大し、少しでも認知度を上げてまいります。
全社員禁煙の取組みについて教えてください。
禁煙を推奨し、就業時間中の喫煙は原則として禁止するとともに、健康保険組合により禁煙治療費用の一部補助は行っておりますが、現時点では、全社員に禁煙を促すことまではしておりません。今後、健康経営の取組みを進める中で、検討してまいります。
知見のある人材の確保と育成の施策はいかがでしょうか。
本年4月にスタートした新たな中期経営計画において、基本方針に「人的資本経営の推進と機会付与による人材力拡充や次世代育成・登用による事業承継の基盤づくり」を掲げております。
人材育成の観点からは、社員のやりがいや多様な働き方などにおいて満足度を高めるために、柔軟で働きやすい環境の整備や能力開発の拡充を進めております。
また、人材確保の面では、経験者採用の積極的な活用やシニア人材の能力発揮にも力を入れ、事業遂行に必要な人材を質・量の両面で担保してまいります。
電子事業の他事業への貢献度合いはどのようになっているでしょうか。
電子事業が他の事業に直接的に貢献するということは考えにくいですが、独自の技術力を活かした特徴ある製品・サービス・システムの提供により、当社グループの収益拡大や認知度向上に貢献しています。また、商事部門においても生産管理や品質管理を徹底するといったモノづくりに重点をおいていることから、製造部門である電子事業と通底する部分があるものと考えております。
女性幹部社員および女性役員登用の割合を教えてください。
2024年3月末時点における女性管理職の割合としては、当社単体で15.0%、当社と国内子会社を併せると7.9%となっています。このうち、幹部社員として部長級(当社の部長と子会社社長)に限定した場合、それぞれ14.3%、12.5%となります。女性役員については、2024年6月に社外役員として1名を招へいしましたが、社内からの登用はまだできておらず、今後の課題と認識しております。
当社グループとして、今後もより多様な人材を活用し、企業価値の向上につなげるため、2030年度までに女性管理職の比率を20%に引き上げることを目標としております。まずは、女性労働者のキャリア形成支援を通して管理職候補者を増やすことを目指し、多様な人材が活躍できる職場づくりに努めてまいります。また、幹部社員や役員ということでは、2022年2月に当社グループとして初めて部長級に女性1名を登用しましたが、部長級の女性を複数名とすることを喫緊の目標としつつ、人材育成を進めてまいります。
今後、冷凍食品事業を主力事業にする予定でしょうか。
冷凍食品事業は、現在、売上高の6割超を占めており、主力事業と位置付けております。今後につきましても、冷凍食品市場の成長が期待される中、さらなる業容拡大を図り、引き続き成長ドライバーとして当社グループを力強くけん引していくものと考えております。
長年の訴訟関連損失とは、どのような案件でしょうか。
本件は、当社グループを含む主に日系のコンデンサメーカーとその関連会社が、コンデンサ取引において米国反トラスト法に違反したとの嫌疑を受け、2015年3月期以降、長年にわたり各国における行政調査や主に米国における民事訴訟への対応を余儀なくされてきたものです。当社グループでは、そのような違法行為を行っていないとの認識の下、多額の費用と労力を掛けて行政調査への全面的な協力と民事訴訟への対応を真摯に行ってまいりました。
行政調査につきましては、現在も継続しているブラジルを除き、何ら処分を受けることなく、調査が終結いたしました。また米国における民事訴訟につきましても、昨年6月にようやく、すべて終結いたしました。
現在は、残るブラジルでの行政調査とカナダでの集団訴訟に対応しております。違法行為は行っていないとの認識を前提としつつ、経済的合理性をはじめとする諸般の事情も勘案し、早期の終結を図っているところです。費用の発生はありますが、現時点ではこれまでのように多額にはならないものと見込んでおり、業績面で大きなリスクではなくなったものと考えております。
冷凍食品の安全・安心を最大限に堅持するためにどのようにしているか、品質管理体制についてさらに具体的な説明をお願いします。
協力工場については、まず取引を開始するまでに、当社の要求する品質基準に適合するかどうか、現地におもむいての工場監査なども実施して、取引先を厳正に選別しております。また、取引開始後においても、定期的にスタッフが工場に出向いて、生産工程と品質をチェックし、必要に応じて改善指導を実施しています。
品質検査としては、工場からの出荷前に残留農薬検査や微生物検査、官能検査(味覚・嗅覚といった人間の五感を使って行う検査)を実施させ、クリアしたもののみが出荷されます。日本に輸入された後も、専門の品質管理部門において独自の残留農薬検査や微生物検査を定期的に実施するなど、独自のモニタリングを行い、法令よりも厳しく設定している当社独自の品質基準をクリアしていない場合には市場に出回ることがないよう出荷を停止することで、安全・安心な食品をお届けできるよう、体制を整備しております。
どのような社風の会社でしょうか。
ひと言で申せばおおらかな社風で、人間関係においても比較的フラットで風通しが良く、相談しやすい関係性ができていると思われます。また、若手社員にも一定の裁量が与えられ、自主自律の精神で自ら考え行動し各人が能力を発揮できるよう、上司や先輩社員が支援を行っています。
今後も高配当を継続しますか。また累進配当の予定はありますか。
現時点においては、2024年4月にスタートした新たな中期経営計画に則り、配当性向30%程度としております。したがいまして、基本的には当期純利益に比例した配当となりますので、累進配当という考え方ではありませんが、利益を拡大することで増配を継続できるよう、中期経営計画に基づく各施策を進めているところです。
