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INVESTOR BRIEFING ご質問への回答【2025年②】2025年12月10日に開催しました野村インベスター・リレーションズ(株) 個人投資家向け会社説明会にていただきましたご質問に回答いたします。
なお、類似するご質問につきましては、まとめて記載させていただいておりますので、ご了承ください。
2025年12月10日に開催しました野村インベスター・リレーションズ(株) 個人投資家向け会社説明会にて
いただきましたご質問に回答いたします。
なお、類似するご質問につきましては、まとめて記載させていただいておりますので、ご了承ください。
説明会で回答したご質問
株主還元について教えてください。株主優待制度導入の考えはありませんか。
当社では、株主の皆さまへの利益還元を経営の最重要課題と位置付けております。この基本方針のもと、現行の中期経営計画では、利益に応じた株主還元と財務体質の強化の両立を勘案し、配当性向の目標を各年度30%程度と設定しております。
2022年度以降、配当金額は40円、80円、90円、配当性向では17.1%、19.7%、27.7%と増配を継続しております。今期につきましても、当初の予定では1株当たり100円としておりましたが、本年10月31日の中間期決算発表時に10円増配とする修正を行い110円としました。配当性向では27.8%となります。4期連続で増配となる計画です。
また、株主優待制度につきましては、株主還元としては配当を基本としていることから、実施しておらず、現時点で導入するかどうかは未定です。今後も利益伸長によって増配を継続できるよう取組んでまいりますので、ご理解くださいますようお願い申しあげます。
成長戦略について教えてください。
成長戦略ということでは、主力の国内冷凍食品事業のさらなる収益拡大が最重要となります。この事業の強みである仕入調達から販売までの強固なサプライチェーンと独自の品質管理、これらをさらに強化するとともに、人手不足を補い時短につながる完全調理品など市場のニーズに応え社会課題解決に貢献する商品開発を積極的に行っていくことで、収益拡大を図ってまいります。
同時に、その他のセグメントにおきましても、収益を拡大していく必要があります。特に伸長が期待できるのが電子関連です。粒子計測や温湿度計測、試験機器といった分野において、付加価値が高く他にはない特長ある製品を開発し、市場に投入しており、実績を重ねております。また、収益性の高いサービスやシステムといった分野にも注力しており、医薬品流通や様々な製造現場などの領域で活用が進むよう取組んでいます。
また物資関連についてもここ数年で収益が拡大しており、収益基盤は確立できたと考えています。海外防災関連分野の新規プロジェクトや派生案件の受注、建築金物事業の領域拡大などによってさらなる収益拡大を図っていきます。
さらには、新規事業や新たなビジネスモデルの開発、アパレル通販と食品輸出の事業育成とも併せて、事業規模の拡大と収益性の確保を目指してまいります。
海外展開の取組みについて教えてください。
食品関連においては、日本国内における冷凍食品販売事業のビジネスモデルを中国本土や香港で展開することで、海外における冷凍食品の販売を拡大していきます。
物資関連においては、日本の優れた技術や製品を基軸として、海外における防災コンサルティング、北米向けを中心とするベアリングや試験機の輸出、また歯ブラシの海外販売それぞれの拡大に取組んでおります。
電子関連においても、高付加価値な計測機器や試験機を中心に、海外で展示会に出展するなど拡販を進めております。マレーシアの現地法人では、最適地生産・最適地販売の観点から、コンデンサの製造と東南アジア・香港などへの販売を行っています。
さらに事業開発関連においては、高品質な日本産食品の輸出に取組んでおります。
一方で仕入れ面におきましては、冷凍食品や落花生・ナッツ類などを世界中のパートナーから輸入しています。特に冷凍食品分野ではタイとベトナムにある現地事務所を活用した仕入ルート拡充により、サプライチェーンをより強固にすべく取組んでいます。
同業他社に対しての強みは何でしょうか。
事業が多岐にわたりますので簡潔なご説明は難しいですが、総じて申しあげられることは、ニッチな分野で特長ある製品・商品を提供していることと、「モノづくり」を重視しており、商社と言っても単に商品を右から左へと動かして手数料(コミッション)をもらうという商売ではなく、商品開発から生産管理、品質管理にまで徹底的にこだわった取組みを行っていることです。
主力の国内冷凍食品事業を例に説明させていただきますと、「同業他社」と言える会社がなかなか見当たらないような独自のビジネスモデルを構築しています。
まず、仕入調達の面では、冷凍野菜については海外仕入先との年間契約が必要であったり、冷凍水産加工品については魚原料を相当量確保することが必要であったり、さらにはそれらを加工する協力工場が必要で、長年の取引実績を持つ当社だからこそ、これらの機能を確保することができています。水産品の大半は、原料、つまり魚の買い付けから行っており、担当者が北欧などに出向いて直接取引することもあります。
品質管理についても、現地の協力工場による工程管理や検査はもちろんのこと、現地スタッフが協力工場におもむいて品質管理や指導を行っています。また、日本に輸入した後も、自社のラボにおいて、品目ごとに年1回以上、専門のスタッフが残留農薬や微生物の独自検査を行っています。商社でここまで手厚い品質管理体制をしいているところは他にはないだろうと見ています。
販売面におきましても、販売先が決まっている商品ではなく、冷凍野菜・冷凍調理品・冷凍水産加工品など、様々な商材を幅広く取り揃え、お客様に安定した供給を実現するために自社リスクで在庫を保有している点は、商社としては独自のスタイルと言えます。注文が入れば、全国各地の物流拠点から迅速に商品をお届けすることができます。営業拠点としても沖縄や北海道にも常駐のスタッフを置いていることは特徴的です。お客様との接点を大事にして顧客サービスをさらに充実させることで、既存のお客様との取引拡大と新たな販売先の開拓を進めているところです。
トランプ関税の影響について教えてください。
直接的な影響ということでは、北米向けのベアリングや各種試験機の輸出において影響が出ております。事業規模からして当社グループの業績全体への影響ということではインパクトは大きくないと見ていますが、すでに受注の停滞が現れていて現場は苦労しています。関税の取扱いについては不明確な点があることから引き続き情報収集を進めるとともに、基本的には上乗せとなった関税分を価格転嫁する方向でお客様との交渉を進めております。
間接的には、円/ドル相場や国内外の経済情勢、商流の変化、取引先の動向など様々な影響が出る可能性が想定されますが、現時点では具体的な影響は予測が難しい部分があります。
関税の影響で国内外の企業の設備投資が様子見となることにより、今後、電子関連の試験機や計測機器の受注にも影響が出てくることも考えられますので、引き続き状況を注視してまいります。
為替の影響について教えてください。
輸出よりも輸入の比率が相当高い当社グループにおきまして、特に主力の国内冷凍食品事業では、円安の場合は、仕入コストの増加につながり、一般的にはマイナスの影響となります。ただし、為替変動については、短期的には為替予約によるヘッジを行い、影響を低減するとともに、販売価格への転嫁を適宜進めていきますので、これらの効果とタイミングにより影響は変わってきます。
一方、円高は仕入コストの低減につながり、一般的に輸入にはプラスの影響となりますが、末端市場からの圧力によって顧客より値下げ要請を受ける可能性もあり、円高メリットをずっと継続できるというわけでもありません。
また、輸出事業や海外事業において、反対の影響が出ることもあります。
以上のように、様々な要因が組み合わされますので、一概にどの程度の影響が出るか、ということを言うことは難しいですが、為替動向に合わせて、マイナスの影響は最少化し、可能なかぎりメリットを享受できるよう対処してまいります。
社長の経歴を教えてください。
1977年に神栄に入社し、海外との貿易取引を行う部署に配属となり、様々な商材を取扱いました。2001年にはアメリカ現地法人の社長としてニューヨークに赴任し、2003年末の帰任まで3年弱駐在していました。2001年は「9.11」のテロ事件が起こった年であり、その時に駐在しており、アメリカの怒り・悲しみ・混乱を身をもって経験しました。
2009年6月に神栄の取締役に就任し、それまでは営業畑一筋でしたが取締役就任と前後して経営企画部長、経理・財務部長と管理部門を経験し、その後、繊維、食品、企画管理、物資と本部長を歴任しており、2020年1月より社長を務めさせていただいています。
物価高騰の影響について教えてください。
物価高騰の影響ということでは、まず仕入れコストや物流コストの上昇というものがありますが、こちらについては、適宜、販売価格への転嫁を進めております。事業分野によって進み方は様々ではありますが、大部分は価格転嫁できていると見ております。
また販売面の影響ということでは、物価高が消費マインドの低下につながることが懸念されます。
例えば主力の国内冷凍食品事業におきましては、市場ではコスト削減のためのサイズダウンなどによる使用数量減少の動き、あるいは一部で値下げといった動きも出ております。このような中でも、当社では医療老健施設といった品質管理要求の高いルートへの拡販や市販市場への深耕、新規販路の開拓を進めることなどによって販売数量は増加傾向を維持しております。また、価格競争に巻き込まれない高付加価値商材の拡充や人手不足を補い時短につながる完全調理品など市場のニーズに応え社会課題解決に貢献する商品の開発、物流の効率化によるコスト低減といった対策も進めております。
一方、従業員の生活を少しでも保障し、ひいてはモチベーションアップが企業成長につながることを企図して、2023年4月、2024年4月、2025年4月と3年連続でベースアップを実施しております。ベースアップは当社および国内グループ会社の管理職を含む正社員を対象として基本賃金の引き上げを行っており、3年累計のベースアップ額は一律月額25,000円、定期昇給と併せた対象会社の組合員平均の賃上げ率は累計で13.77%となります。
半導体やAIに関連する商品などはあるのでしょうか。
いずれも電子関連の計測機器事業においてになりますが、半導体に関連するものとしては、半導体の製造工程で使用されるガスの中に含まれるごく微量な水分を計測する高精度な「微量水分計」という装置、AIに関連するものとしては、AIをささえるインフラとなるデータセンター内でハードウェアとシステムを粉じんから守るため、空気の清浄度を常時モニターする「パーティクルセンシングモニター」という機器を開発し、製造販売しています。
その他いただいたご質問
配当を年1回としている理由を説明してください。
当社では、通期業績を踏まえた配当の実施を基本としておりますので、現時点では中間配当や四半期配当を実施する予定はございません。ご理解くださいますようお願い申しあげます。
累進配当を導入する考えはありますか。
現行の中期経営計画では配当性向30%程度という目標を掲げており、本中期経営計画期間中においては累進配当を導入する考えはありません。利益を拡大することで増配を継続できるよう、本中期経営計画に基づく各施策を進めているところです。
配当利回りを重視する考えでしょうか。
配当利回りにつきましては、株価が上がると下がる、株価が下がると上がるという相関性から、株価上昇という当社が目指している方向性と相反する面がありますので、配当利回りを重視しているわけではなく、結果であると考えております。
当社としましては、配当性向を株主還元の指標としており、現行の中期経営計画では30%程度を目標として、利益に応じた分配を実施しております。
株価を意識した施策や株式の流動性への対応、目標時価総額について教えてください。
株価については2,000円台まで上昇していますが、PERについては6倍前後と伸び悩んでいます。また株主数が個人を中心に増加していますが、出来高については一時期よりは増加しているものの、十分とは言えない水準と考えております。
現行の中期経営計画では、最終年度である2026年度末にPERを12倍以上とすることを目標としています。企業成長をアピールすべく情報発信の取組みを継続するとともに、政策保有株式の縮減などにより資本効率の向上にも取組み、株価上昇や流動性の確保、すなわち出来高の向上を図ってまいります。
時価総額としては明確な目標は設定していませんが、現状が90億円程度ということで100億円は見えてきている状況です。PERの目標値も勘案しますと、目指すべき水準としては200億円と考えられます。
ここ数年で株価が大幅に上昇した要因は何でしょうか。
まず業績面において、連結経常利益で十数億円、当期純利益で10億円以上を継続的に計上できるよう企業体質を改善できたことが要因であると考えられます。また、そういったことをアピールするためにIRの強化を継続していることも奏功しているものと思われます。
流動性が低いことがPERが低い要因の1つと思いますが、株式分割等は検討する価値があると思いませんか。
PBR、ひいては株価の上昇のために流動性を高める必要があるということは認識しており、様々な方策を検討していきたいと考えています。
現行の中期経営計画のPER目標12倍以上には未だ大きな開きがありますが、達成に向けどのようなアクションを予定していますか。
本説明会の資料39ページにおいて説明しているとおり、まずは収益が拡大していることを、実際の業績をしっかり残すことで示し、企業成長をアピールするために、本説明会をはじめ、当社グループの事業や今後の成長性に対する理解促進につながる情報発信の取組みを継続するとともに、政策保有株式の縮減などにより資本効率を向上することで、株価上昇を図り目標に少しでも近づけていきたいと考えております。
自己資本利益率(ROE)や総資産利益率(ROA)向上の取組みについて教えてください。
現状では、収益性の確保と同時に自己資本の充実も必要と考えていますので、現行の中期経営計画では、自己資本比率35%以上という目標ととともに、ROEについての目標を15%以上の維持と掲げております。自己資本の増加によってROEは一定程度下がることを容認しつつも、15%は最低ラインとして維持する考えです。そのためにも、各セグメントが収益を拡充できるよう、中期経営計画で掲げた事業方針に沿って取組みを進めているところです。
また、ROAについての目標等はありませんが、ROE同様の利益拡大に加え、有利子負債の削減や固定資産の圧縮などに努めております。
中期経営計画の業績目標に売上高を掲げない理由は何でしょうか。
今後の持続的企業成長のためには売上拡大も必要であると考えていますが、より高付加価値な商材、高収益な事業を目指しており、事業としての収益性に重点をおいていることから、利益または利益に関わる指標を採用しています。
ライバル企業はどこでしょうか。
事業ごとに競合となる企業はありますが、当社グループのビジネスモデル全体として比較し得る企業は見当たらないと考えております。
弱点は何でしょうか。
食品関連に収益を依存している点は改善が必要で、本説明会の資料21ページにおいて説明しているとおり、電子関連や物資関連の収益拡大が重要であると考えています。
食品・物資・電子の各事業を一緒に手掛けるメリットは何でしょうか。
それぞれの業界の好不調の影響を分散できることがメリットであると考えています。当社グループは生糸(シルク)に端を発した繊維事業から始まり、この事業を拡大していきましたが、1900年代が終わりに近づくにつれ事業環境が悪化していき、不採算事業からの撤退により、事業規模を縮小させてきました。一方で、冷凍食品事業を1971年に開始し、冷凍技術の進化や日本におけるコールドチェーンの発達とともに成長させてきたことで、現在では主役の座は繊維から食品へと交代しています。
また、モノづくりに根差し、人々の生活に関わる事業分野において社会課題の解決と企業成長の両立を目指すという点は通底しており、各事業で培った取引ネットワークや業務ノウハウなどを相互に活用することで、事業拡大や新たな成長機会の創出につなげていく狙いもあります。
大株主であるメディパル社との関係性を教えてください。
メディパルホールディングスと当社は2021年12月21日に資本業務提携を行い、その旨発表しました。またこれに伴い、第三者割当により同社に対して当社普通株式208,500株を交付したことにより大株主となりました。
業務提携の主な目的は、医療用医薬品等の流通機能の高度化とその流通体制の構築です。具体的な取組みとしては、本説明会の資料31ページにおいて説明しているとおりですが、医薬品の品質を維持するために重要となる厳格な温度管理を行うための監視システムを両グループ共同で開発し、メディパルグループの高機能物流センター内の温度測定データの一元管理に対応するなど、私たちの暮らしに不可欠な医薬品の物流という重要なインフラの高度化に貢献しています。
コロナ禍の影響とその後の対応や変化について教えてください。
コロナ禍においては、国内冷凍食品事業において外食産業向けの需要が低迷したことで売上の減少につながったことが大きな影響でしたが、内食や中食需要向けにいち早く舵を切りました。また同事業においては、海外の仕入先・協力工場への訪問ができなくなりましたが、現地のスタッフによる対応やいち早くリモートでの品質管理体制を確立したことにより、仕入れや品質管理といった面での大きな影響はありませんでした。その他の事業においても、国内外の取引先への訪問ができなくなり、リモートでの商談で対応せざるを得ませんでしたが、心配したほどの影響はありませんでした。
2022年度以降は、国内冷凍食品事業の売上は回復しています。また、行動制限解除後は海外出張も通常どおり行えるようになり、対面での商談や現地での確認が必要な場合は渡航するなど、オンラインとオフラインでのコミュニケーションを適宜使い分けています。
ここ数年の円安は業績にどのような影響を与えたでしょうか。
輸出よりも輸入の比率が相当高い当社グループにおきまして、円安は仕入コストの上昇につながります。主力の国内冷凍食品事業を中心に、物流費も含めたコスト上昇について価格転嫁を段階的に進めたことで、一時的に採算面でマイナスの影響があったものの、売上高の増加につながり、収益面でも安定しています。また、為替変動の影響を軽減するために行っている為替予約によるヘッジにより、円安局面では営業外収益に為替差益を計上することで、短期的な採算面への影響を緩和できました。さらには、輸出事業では円安メリットを享受することもできました。
今期の想定為替レートを教えてください。
計画策定の前提として一定の為替レートは設定していますが、当社グループとして、その為替レートを想定しているということではなく、想定レートというものはございません。
「為替の影響について教えてください。」で回答していますとおり、為替変動による影響は一様ではなく、変動に応じて柔軟に対処していくことが重要と考えております。
人材確保戦略の基本的な考え方を教えてください。
各部署における事業計画に基づき要員計画を策定し、今後の事業運営に必要な人材・員数を把握したうえで、部署内の人材育成や配置転換、新卒採用および経験者採用を適切に組み合わせ、計画的な人材確保を進めています。
女性幹部社員および女性役員の登用割合を教えてください。
当社グループでは、性別にかかわらず、個人の能力に応じた役割が与えられ、評価されるべく就業規則や人事処遇制度を整備し、人材登用を行っています。
2025年3月末時点における女性管理職の割合としては、当社単体で14.3%、当社と国内子会社を併せると7.6%です。このうち、幹部社員として部長級(当社の部長と子会社社長をいいますが、当社の役員が兼務する者を除きます)に限定した場合、それぞれ20.0%、14.3%となります。
今後もより多様な人材を活用し、企業価値の向上につなげるため、2030年度までに女性管理職の比率を20%に引き上げることを目標としております。まずは、女性労働者のキャリア形成支援を通して管理職候補者を増やすことを目指し、多様な人材が活躍できる職場づくりに努めてまいります。
また女性役員に関しては、2024年6月に社外役員として1名を招へいし11.1%となりましたが、今後は社内からの登用が課題となります。現状、部長級の女性は1名にとどまりますが、部長級の女性の増加を目指し、またそこから女性役員への登用が進むよう、人材育成に取組んでまいります。
従業員のモチベーションを上げる方法についてどのようにお考えでしょうか。
当社グループでは、現行の中期経営計画の基本方針に「人的資本経営の推進と機会付与による人材力拡充や次世代育成・登用による事業承継の基盤づくり」を掲げ、社長が委員長を務める人的資本経営推進委員会を設置して、経営主導により様々な課題に取組んでいます。
テーマの1つとして、従業員が「働きやすさ」と「仕事のやりがい」を実感し、持てる力を最大限発揮できる環境づくりを行うことで、やりがいや多様な働き方などにおいて従業員の満足度を高め、会社と従業員が互いの期待に応え続ける関係の構築を推進しています。そのためにも就業規則や人事処遇制度を適宜見直し必要に応じて改定するなど、柔軟で働きやすい職場環境の整備、成果や貢献度が反映される人事評価制度の構築、若手のうちから比較的裁量権が与えられる企業風土の醸成、能力開発制度の拡充といった施策に継続的に取組むとともに、物価上昇も踏まえたベースアップの実施により、従業員のモチベーションの向上を図っております。
定期的に実施しているエンゲージメントサーベイにおいて、エンゲージメント総合指数は良好な結果が継続しております。引き続き各種取組みを推進してまいります。
知名度アップの施策を教えてください。
当社グループの事業は企業との取引、いわゆる「B to B」が中心となっていますので、一般消費者に広く知られていないことは課題と考えております。本説明会も知名度アップの施策の1つではありますが、ウェブサイトにおけるコンテンツ充実やメールマガジンの配信、ブログやSNSの活用など、多様な手段で情報発信を拡大することで認知度向上を図っているところです。
今期の売上高成長(前期比+7.1%)を実現した要因のうち、価格引上げ効果と販売数量増大はそれぞれ何%でしょうか。
今期の業績についてはあくまでも予想値になりますが、事業・商材が多岐にわたることもあって、価格引上げ効果と販売数量増大の寄与割合を分析することは行っておらず、また詳細の数値は公表を差し控えさせていただきたく存じます。ご理解くださいますようお願い申しあげます。
今後の業績予想について説明してください。
今期の業績予想につきましては、本説明会の資料42ページにおいて説明しているとおり、本年5月に公表した期初予想から売上高と当期純利益を上方修正し、売上高430億円、営業利益17億5000万円、経常利益17億円、当期純利益15億5000万円の予想で、前期比増収増益となる見込みです。
来期以降に関しては現時点で公表できるものはありませんが、来期は現行の中期経営計画の最終年度として、目標達成に向けて各セグメントとも収益の拡大に取組んでまいります。
業績の上方修正の余地はありますか。
足下の業績や業績予想の修正有無については、適切な開示の観点から具体的な言及を差し控えさせていただきますが、中期経営計画で掲げた利益目標の達成に向け、事業の進捗状況を注視しながら、収益性のさらなる向上と成長に向けた各種取組みを通じて、利益の上積みを図ってまいります。
社長が神栄に入社した動機を教えてください。
生まれ育った神戸の地で、長い歴史と信用があり、すでに当時から様々な商社事業を行っており、長い歴史の割には自由な風土がありそうな当社に惹かれたからです。
新規事業の取組み状況はいかがでしょうか。
新規事業については、「食品・物資・電子・繊維という既存事業に関連し、当社グループの強みを活かせるもの」が望ましいという前提に加えて、サステナブルな社会を実現するために、社会課題を解決すると同時に経済的価値を創造できるビジネスモデルの構築により、「共通価値の創造」(CSV:Creating Shared value)の体現を目指し、複数の案件に取組んでいます。
例えば繊維事業案では、衣料品の廃棄削減による環境負荷の低減と資源の有効活用を目的に、売れ残った衣料品に対して、機能性と快適性を備えたリメイク商品の開発に取組んでいます。販売チャネルとしてウェブ上の「楽天市場」にショップを開設し、現在は市場の反応やニーズを見極めながら、商品コンセプトや販売手法の検証を進めている段階です。
ネットの取組みについて教えてください。
ウェブサイトに関しては、各社のコーポレートサイトに加え、各事業や各製品・商品・サービスに特化したサイトを運営しています。近年はそれぞれ情報発信を強化して引合いの獲得に注力しており、ウェブカタログの掲載、製品等に関するお役立ち情報といったトピックスの紹介、IR情報の更新などを行っています。またメールマガジン、ブログやSNSも積極的に活用しています。
事業面では、電子関連において、各種センサ・計測機器により計測したデータをクラウドで管理するクラウド型のセンシングシステムを提供しています。また、ECについては一部事業でウェブショップを出店しているものもございます。
アゼルバイジャンの首都バクーに事務所を置いている理由を教えてください。
アゼルバイジャンにおいて防災関連事業を行っているためです。当社では1995年の阪神・淡路大震災において本社ビルが倒壊するなどの被災を経験したことをきっかけとして、防災に関するビジネスについて検討していたところ、アゼルバイジャンとの人脈を通じて防災コンサルティングのニーズがあることが判明し、事業化するに至ったことから、2014年に開設したものです。
日中関係悪化の影響はどうでしょうか。
特に主力の国内冷凍食品事業については、中国との取引が多くなっていますが、現時点において、取引関係に大きな影響は出ていません。
ただし、以前より、特定の国や地域に過度に依存することは望ましくないとの観点から、「チャイナ・プラスワン」として、中国以外からの調達を拡大するための動きを進めており、特に注力している東南アジアでは、ベトナムのホーチミンとタイのバンコクに現地事務所を設けて取扱商材拡充の対応を継続しています。
中国からは何を調達しているのでしょうか。
主に食品関連の冷凍食品や落花生、物資関連のアウトドア用品や建築用板ガラス、事業開発関連の衣料品です。
冷凍食品等の採算向上見込みについて教えてください。
現状では一定の収益が確保できていると考えておりますので、この利益水準を維持できるよう取組むとともに、売上伸長による利益拡大を図ってまいります。
冷凍食品等の価格転嫁は今後も継続できそうでしょうか。
価格転嫁を継続的に行うことは想定しておらず、円安の影響を含む仕入コストや物流コストの状況と市場の動向を見据えながら、価格転嫁が必要と判断される状況になれば適宜対応してまいります。
冷凍食品の販売先はどういったところでしょうか。
直接の販売先は食品卸(問屋)がメインですが、そこから医療・老健施設や産業給食向け、ホテルや飲食店などの外食用途、スーパー・ドラッグストア等の量販店や食品メーカーなどへ販売されています。
